みなさんは「カーボンニュートラル」という言葉をご存じですか?CO2をはじめとする温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」にする動きです。
世界で124もの国と地域が2050年までのカーボンニュートラル実現を掲げ(2020年12月時点)、日本でも2020年10月の臨時国会で「2050年カーボンニュートラル宣言」を行い、脱炭素社会の実現を目指しています。
環境省によれば、2019年度の国内の温室効果ガス排出量は、CO2換算で12億1200万トン。この膨大な量を実質ゼロにするために、私たちはいったいどうすればいいのでしょうか?
カーボンニュートラルに取り組む私たちヒョンデは、登山をきっかけに環境のためのアクションを起こした、ある女性に話を聞きました。
「都心に住んでいると、山ってすごく特別な場所に感じますよね。でも、学校で習うように、日本の国土は7割が山。たくさん旅行しても、山に登らなければ、日本の大半をまだ踏んでいない……と言えるかもしれません(笑)」
冗談っぽく笑いながら、山を一気に身近に感じさせてくれたのは、モデルの仲川希良さんです。
アウトドア誌への出演がきっかけで、山に登り始めて12年。モデル業とともに、フィールドナビゲーターという肩書きで、山へ新たに踏み出そうとする人たちを後押しする活動も行っています。そんな仲川さんが考える山の魅力とは?
「山の中で味わうおいしいご飯や、山頂の絶景……それはもちろんですが、日常の中で、山は“心を解放してくれる場所”になるんです。感じた風の香りや雨の冷たさを思い出しながら、山に思いを馳せると、忙しさでギュッと縮こまった心が広がっていく。自分の足で踏みしめた“特別な場所”が増えるほど、世界は広がります」
仲川さんは、確かな自然とのつながりも登山が教えてくれたと言います。
「たとえば、笠取山(かさとりやま)の山頂の近くまで行くと、多摩川の最初の一滴が見られます。そのたった一滴が、世田谷ではあんなに広い川幅になり、やがて東京湾にまで流れ込む……水の旅の始まりに触れると、すべてがつながっているのを感じますね」
山小屋では自然を守るために、石鹸の使用を禁止していたり、厳しく節水していたりする所も少なくありません。蛇口をひねって出る水は、小屋の近くを流れる沢から汲み上げたもの。家の水道とは違って、下水道だってありません。
「歯磨きをしてペッと吐き出せば、それはまた沢に戻るしかない。自分の視界に水がどう入ってきて、私に使われて出ていくのか。その流れを目の当たりにすると、『なぜ私は普段、何も考えずに石鹸を使えたんだろうか』と、一つひとつ疑問が湧いてきます」
仲川さんは、山との関係性をこんなふうに表現します。
「山を守らなかったら、私の生活も壊れるんだということを、今すごく実感しているんですよね」
山を守らなかったら、
私の生活も壊れるんだということを、
今すごく実感している
日々の暮らしのなかで、仲川さんは目の前にある物の“流れ”を強く意識するようになったと言います。
「たとえば今、私が手にしているこのペン。『素材はどこから?』とか『書き終わって捨てた後、どこへ?』とか。そういったことまで立ち止まって考えるようになりました。物の移動すべてに、環境への負荷がかかっている。この意識を持てたのは、山を通じて土地のつながりを体感したおかげですね」
現在、東京郊外で暮らす仲川さん。野菜の栽培が盛んな地域ということもあり、自らも畑を始めたと言います。
「忘れがちですが、いろんな産地から運ばれてくる食品も、それだけでCO2を出してしまっているんですよね。それに気づいてからは、なるべく地元の無人販売や、地場野菜が揃っているスーパーを選ぶように心がけています」
環境負荷を減らそうと意識し始めた「地産地消」。そこには、嬉しい誤算もありました。
「とれたての、食べ頃まで実っていた野菜って、本当に全然味が違うんですよ! 遠くまで輸送する野菜は、鮮度がどんどん落ちていくのを考えて、早めに収穫されますよね。でも帰り道に畑で枝豆を引っこ抜いて、ビールを開けながら茹でたてをおつまみにすると……試してみてください。きっとおいしさに衝撃を受けますよ(笑)」
「これは私が抱えている矛盾の一つなんですけど、洗濯物から流出するマイクロプラスチックが気になり始めたんです。一方で、特に影響が大きいといわれるフリース類は、登山でも重宝するもの。山に行くために着たフリースで、水を汚す。これはどうなのかしら?って……」
山を、そして環境を守りたい。その一方で、どうしても手放せない“便利さ”があるのも事実です。昨年、第一子が生まれ、仲川さん宅で格段に増えた家庭ごみの大部分を占める紙おむつも、その一つ。
高齢化が進む近年、紙おむつは小さな子どもだけでなく、大人にとっても必需品です。しかし、水分を大量に含んだ使用済み紙おむつは燃えにくく、二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガス排出量を増やしてしまうといった問題を抱えています。
「紙おむつを手放す勇気は出ない。でも、自分が出すごみの中で、何か減らせるものがあるのでは?」
葛藤するなかで行き着いた答えの一つが、微生物の力で生ごみを分解して堆肥を作る「コンポスト」でした。
「まだ始めたばかりですが、ごみ袋のサイズも捨てに行く頻度も、今までの半分ほどになりました。熟成中の堆肥が出来上がったら、ベランダに二十日大根やハーブを植えようと計画しています。自分が食べたものから、また自分の食べるものができる。我が家に“小さな循環”が生まれるのが、今から楽しみで仕方がありません」
※仲川さんが普段心がけている「山を守るためのアクション」については動画をご確認ください。
「上高地クラシックルートと呼ばれる道を歩いたことがあります。日本に近代登山を伝えたウォルター・ウェストンも歩いた歴史あるルートで、山深さと清水の音に包まれる素晴らしい時間を過ごしました。でもその後豪雨により登山道は壊滅状態になり、今も復旧の目処はたっていないと聞きます。大型台風による登山道崩壊や、雪山時期の少雪の話を聞くたびに、やはり山の未来が心配になりますね」
国連によると、世界の平均地上気温は、1880年から2012年の間に0.85度上昇。有効な温暖化対策をとらなければ、2100年頃には最大で4.8度まで上昇すると予測しています。
積雪量の減少や大型台風による登山道の崩壊──CO2等の排出がもたらす気候変動は、いつか山の景色をガラリと変えてしまうかもしれません。
「私が今味わっている山の素晴らしさ、この美しさのまま、あり続けてほしい。息子が大きくなったときに、『この山はね、本当はもっとコケに覆われていたのよ』なんて、昔話として語りたくないんですよね。子どもたちも自然の一部として生きていけるような環境を残したいと強く思います」
仲川さんは、環境のためにできることを考えると、自らの非力さを感じると言います。それでも、目の前の大きな山を乗り越えようと、一歩ずつ進んでいきます。
たとえば、生理用品を使い捨てのナプキンから吸水ショーツに。シャンプーやボディソープをパッケージフリーな固形石鹸に。そんな切り替えでプラごみを少しでも減らしたり、あるいは環境問題に意欲的なリーダーに投票するのもそんな一歩です。
「ただプラスチックも生ごみも、自分の努力で減らせる量には限界を感じます。新しい技術の力にもすごく期待しているので、「環境を守れるものを喜んで買います」と企業に向けて発信もしつつ、いち消費者として正しい行動をとっていきたいですね」
地球環境を守るのは、一人ひとりのアクションです。ヒョンデも、その一員として、水素を原動力とする「グローバル水素社会」のために努力を続けています。これが実現すれば、2050年までに60億トンのCO2排出を押さえると期待されています。全世界の船舶、飛行機、自動車が水素で動き出す日はきっともうすぐ。私たちと一緒に、地球のための第一歩を踏み出しませんか?
モデルとして活動する中で、アウトドア誌への出演がきっかけで、山に登り始めて12年。
フィールドナビゲーターという肩書きで、出版やWEB、イベントの開催など多方面から、山の魅力や楽しみ方を発信し「新しいフィールドへの一歩を踏み出すお手伝い」をしている。
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